うつ病との違い

治療を行う医師

昔からうつ病という病気はあるのですが、多くの人がその名前を知るようになったのは、近年に入ってからです。躁鬱病もうつ病の種類の1つ、と考えている人は多いのですが、実は全く別の病気なのです。うつ病の場合は、老若男女誰でもなる可能性がある後天的な精神疾患です。しかし、躁鬱病の場合は、先天的な脳の機能障害なのです。つまり生まれつきの精神病なのです。躁鬱病の症状として、うつ病と同じような気分の落ち込みや、やる気の無さがあるのですが、発症のメカニズムはうつ病と躁鬱病には全く異なります。

症状を緩和するために、うつ病の場合は、抗うつ薬を使用しています。躁鬱病の症状を緩和する場合は、気分安定剤を使用しています。このことから分かるように、治療で使用する薬物は異なるのです。つまり、同じ薬物を使ったとしても、それぞれ効果が無いということは、違う病気ということになります。実際うつ病のメカニズムは分かっているのですが、躁鬱病のメカニズムは分かっていないのです。

うつ病の症状が出ることもある躁鬱病ですが、うつ病とは全く違う病気なので、それを区別するために双極性障害と言うこともあります。うつと躁という双極性があるので、双極性障害という名前になっています。場合によっては、単極性うつ病と呼ばれることもあります。違う病気なので、それぞれ使用する治療薬も違います。場合によっては、躁鬱病の患者に、抗うつ薬を使うこともありますが効果が無い場合が多いですし、躁転する可能性があるので、積極的に使われることはあまりありません。